治療ゴール

MGの治療上の基本的な考え方

成人発症MGは長期完全完解は得難く、多くの場合、治療が生涯にわたることから、その治療においては「QOLやメンタルヘルスを良好に保つ」ように治療戦略を立てること、また、そのための最初の治療目標として、「経口プロドニゾロン5mg/日以下でminimal manifestations レベル(MMー5mg)」を早期達成するよう治療戦略を考えることが推奨されています1)

しかし、実臨床においては、MM(軽微症状)を把握することは容易ではないこともあります。そこで、国際医療福祉大学医学部 脳神経内科学教室 教授 村井 弘之先生にご監修をいただき、MG患者さんが主治医の先生と、日々の症状や、治療目標を共有することをサポートするコミュニケーション資材「MY GOAL MY SCORE BOOK.(マイゴール・マイスコアブック)」をご用意いたしました。

なお、この資材は、NPO法人 筋無力症患者会にご協力いただき、読みやすさ・書き込みやすさなどにもこだわって制作いたしました。

1)重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022. 南江堂. 2022;50-53.

MY GOAL MY SCORE BOOK.とは

MY GOAL MY SCORE BOOK.
(マイゴール・マイスコアブック)

監修:国際医療福祉大学医学部脳神経内科学 主任教授 村井弘之先生

「MY GOAL MY SCORE BOOK.(マイゴール・マイスコアブック)」は、重症筋無力症(MG)の患者さんが主治医の先生と、日々の症状や、治療目標を共有するのをサポートするコミュニケーション資材です。

患者さんの治療目標(マイゴール)や今後の大切なライフイベントなど年間の予定が記入でき、その内容を元に先生と今後の治療計画を確認できる「マイゴール」パートと、ご家庭でのMG症状を複数の指標(MG-ADLスケール、MG-QOL15r-Jスコア、腕・首・足上げのタイム計測、体調・マイゴール管理)で記録できる「マイスコア」パートの、2つのパートで構成されています。

マイゴールパート

患者さんの治療目標や、特に生活に影響している症状、今後の大切なライフイベントなどを記入し、診察時に共有してもらいましょう。患者さんが本紙を入手した時点を使用開始日とし、年単位または月単位で記録してもらいましょう。

マイスコアパート

ご家庭でのMG症状の程度や変化を週単位で記録し、診察時に共有してもらいましょう。1か月分の記録を見開きで見ることができます。週1回、できるだけ同じ曜日、時間帯に測定してもらいましょう。

より詳しい使い方については、「MY GOAL MY SCORE BOOK.の使い方」をご参照ください。

JP-VJP-23-00661(2023年11月作成)